隣は何をする人ぞ。

さて、ボクの住んでいるアパートは、安普請です。どのくらい安普請かというと、ボクが引っ越してきたとき、隣の部屋には女性が住んでいたのですが、その女性が電話で話している相手の女性の声が、つまり受話器のスピーカーから発せられる、そこに耳をつけてる人にだけ聞こえればいい声が、隣の部屋にいる私に聞こえるくらいの安普請な訳です。
当時 築3年。JRの最寄り駅から徒歩12分。家賃 月78,000円。
こんなアパートに住んでいた日には、うっかり独り言も言えませんよ。
「あぁ、地球滅亡させてぇ……」
とかつぶやいただけで、隣の住人が警察だか保健所だか精神病院だか地球防衛軍だかに電話して、ボクは連れ去られて行くかもしれない訳です。
で。ボクはもうこの部屋に2年以上住んでいる訳ですが、隣の住人は何回か変わりました。2回かな。3回かな。原因はボクにあるんでしょうか。よく分かりません。聞いたことないので。ラーマ奥様インタビュー。懐かしい。
んで。今、隣に住んでいるのはサラリーマンです。なぜかというと一回出勤時に同じタイミングで部屋を出てしまったので。ボクより背が低いという、珍しい男の人です。ただ、見掛けはフツーです。ここら辺が一言で表現しろと言われれば「お気の毒様」と98%の人が答える私の風貌と違うところです。
で、先月あたりから、時々、女性の声が隣から聞こえるようになりました。彼女でしょうか。それ以外に何がいるっていうんだ。お母さんか。ママンか。いえいえ、うちのアパートは安普請ゆえに、年齢までだいたい分かります。若い女の子です。
ただ、深夜に嬌声が聞こえてくる訳ではないので、プラトニックな関係かもしれません。いや、安普請なのは隣の住人も気が付いているはず。つまりコトは外で済ませ……まぁどうでも良い。
気になるのは、隣の部屋のドアから廊下に出ている一本のヒモです。毎朝、なんだろうと思って通り過ぎていたんですが、鈍い私も初日には気付きましたよ。たぶん、このヒモを引っ張ると、その先には隣の部屋の鍵がついているはずです。
つまり、彼女さんが先に帰って来たときは、そのヒモを引っ張って部屋の鍵を開け、彼氏のために料理なんぞ作って待ってる訳ですな。うわ、マジっすか。羨ましい〜〜〜!!
そんな訳で、ボクは毎日隣の部屋の前を通る度に、ヒモ引っ張って鍵を持っていってやろうかとか、ヒモに火を付けて去っていこうかと思っている訳です。いや、思ってるだけですよ、ホントに。(^^;